2009年11月に開始された余剰電力買取制度(2012年に固定価格買取制度に移行)から10年が経ち、2019年から順次買取期間を終えることとなります(卒FIT)。
10年前は特に売電目的で導入を決めた方が多く、その後のことは考えていなかったという方も多いようです。
この記事では、住宅用太陽光発電は固定価格買取制度(FIT)終了後どうなるのか、またその後どのような取りうる選択肢があるのかについて解説していきます。
既に太陽光発電を導入している方はもちろん、これから太陽光発電の導入を考えている方にとっても事前に知っておきたい内容になりますので、是非ご覧ください。
固定価格買取制度(FIT)の売電終了までの流れとその後
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固定価格買取制度は10kW未満の場合開始してから10年で終了します。
「10年後なんて覚えているはずがない!」という方もいるかと思いますが、ご安心ください。
買取期間満了前に、現在電気を買い取ってもらっている電力会社から個別に買取期間満了のお知らせ通知が届きます。
おおむね買取期間満了の6~4か月前に通知される場合が多いようです。
また電力会社との電力需給契約書でわかる場合もあります。
ご不明になってしまった場合は、契約している電力会社に問い合わせれば教えてくれます。
卒FIT後、なにもしなかったら売電はどうなるの?
卒FITに向けて何も対応しない場合は、どうなるのでしょうか。
売電を行っている電力会社が大手電力会社の場合、自動更新で新しい買取価格が適用されます。
しかし、電力会社は設定された固定価格での買取義務がなくなるため、FITでの買取価格よりも低い金額を設定します。
何も対応しなかった場合の各電力会社の買取価格は以下の通り(2020年5月1日時点)。
電力会社 | 卒FIT後買取価格 | 手続き方法 |
東京電力 | 8.50円/kWh | 1年の自動更新 |
中部電力 | 7.00円/kWh | 1年の自動更新 |
関西電力 | 8.00円/kWh | 1年の自動更新 |
北海道電力 | 8.00円/kWh | 1年の自動更新 |
東北電力 | 9.00円/kWh | 1年の自動更新 |
北陸電力 | 8.00円/kWh | 1年の自動更新 |
中国電力 | 7.15円/kWh | 1年の自動更新 |
四国電力 | 7.00円/kWh | 1年の自動更新 |
九州電力 | 7.00円/kWh | 1年の自動更新 |
沖縄電力 | 7.70円/kWh | 1年の自動更新 |
上表はあくまでもそのまま何もしなかった場合なので、大手電力会社にも申し込み手続きを行えば、他のプランもあります。
一方、大手電力会社以外と契約していてかつ契約が自動継続となっていない場合は、いずれかの小売電気事業者へ申込みのうえ、買取契約を結ばない限り、買取者が不在となってしまうため、余剰電力は一般送配電事業者が無償で引き受けることになります。
卒FIT後のお得な解決策とは?
基本的に何もしなければ自動更新されるケースがほとんどですが、その他にもどのような取りうる手段があるのでしょうか。
主にその他の手段としては以下の手段があります。
・新たに売電する電力会社を探す
・蓄電池を導入して自家消費する
新たに売電する電力会社を探す
売電することができる電力会社は大手電力会社だけではありません。
2016年の電力の小売自由化により、新電力と呼ばれる大手電力会社以外の小売電気事業者も続々と参入しています。
新電力などでも卒FIT後の太陽光発電設置者に向けて、さまざまな買取プランを設けています。
シンプルに売電だけを行うプランもあれば、その新電力との電力購入契約とセットになっている代わりに売電価格が高いもの、ポイントを還元し特産品と交換できるプランなど、電力会社によってさまざまなプランが用意されています。
条件のないプランの場合の売電価格の幅 8円~12円程です。
条件の良い電力会社を選べば、そのままにしておくよりも1.5倍ほど売電収入が変わるので、ぜひとも検討したいところです。
蓄電池を導入して自家消費する
売電を行うほかにも選択肢はあります。
それが「自家消費」です。
太陽光発電自体には電気を貯めておく機能がないため、余った電力を無駄にしないために売電をします。
太陽光発電に蓄電池も併せて導入することで、今まで売電していた電気を貯め、必要な時に利用することができます。
足りないときに購入していた電気を削減することで、電気代の節約に繋がります。
売電価格よりも購入する電気の価格のほうが高いため、電気を「売る」よりも「使う」ほうがお得だと言えます。
しかし、蓄電池自体を購入する費用が必要であり、その価格が現状はまだ決して安くありません。
トータルメリットで売電・自家消費どちらが良いのかは検討してから決めましょう。
太陽光発電の導入と共に検討されることが多い「蓄電池」ですが、そもそもなぜ必要なのか、どのような種類があるのかを詳しく調べたうえで購入を決めた方はどれくらいいるでしょうか。中には、「訪問販売で言われるがままに500万円以上....。[…]
まとめ:卒FIT間近になったら情報を集めよう
せっかく導入した太陽光発電、どうせなら有効に活用したいですよね。
それにはより各家庭の状況に合わせた有利な情報を集める必要があります。
特に太陽光発電に関しては年々費用や売電価格などが変わるため、新しい情報を用いて検討する必要があります。
みんなの太陽光発電では、最新の情報を用いたシミュレーションにより信頼の高い想定収益を計算することができます。
さらに、お問合せいただければ、pro版によるより細かいシミュレーションも無料で可能です。
より有利に太陽光発電を活用するために、一度試してみてはいかがでしょうか。