住宅建築のプロである「工務店」「ハウスメーカー」。その大手である一条工務店では、太陽光発電も販売しています。
今回は、一条工務店の太陽光発電が実際どうなのか、太陽光発電のプロが本気で調査してみた結果をご紹介!
カタログに書いていない変換効率「18.7%」など、最新情報をお届けします。
いきなり結果を知りたい方は、
「結論:一条工務店の太陽光発電はありかなしか」
までお進みください。
太陽光発電とは
太陽光発電を知っていますか?
一戸建てを持っている人、一戸建てを検討している人が、必ず検討するべきものが太陽光発電です。
実際に、2030年に「新築の60%に太陽光発電が搭載される」とも言われており、東京都では新築住宅メーカーにおける太陽光発電の義務化が発表されています。
なぜここまで当たり前のものになっているのか。それは、太陽光発電には3つのメリットがあるからです。
環境に良い
まず挙げられるポイントは、環境に良いということです。
太陽光発電は、再生可能エネルギーの一つです。近年は「SDGs」という言葉が注目されるように、世界的に環境側面に注目が集まっています。この解決策の1つとなるのが、太陽光発電です。
「持続可能性」や「SDGs」が注目されるようになり、再生可能エネルギーの需要がますます高まってきています。この再生可能エネルギーの1つであり、その中でもとても優秀な発電方法が、太陽光発電です。今回は、太陽光発電の環境側面に[…]
お得
しかし、環境に良いという理由だけでは、ここまでの広がりは見せません。太陽光発電の一番のメリットと考えられているのが、「お得」ということです。
普段私たちは、電気を使って生活しています。そして、その電気は、電力会社から購入しています。
しかし、太陽光発電を始めることで、電気を「買う」のではなく「創る」ことができます。その結果2つの経済的なメリットがあります。
- 作った電気を自分で使うことができる(節電)
- 余った電気を売ることができる(売電)
この節電と売電の合計が、太陽光発電にかかる費用よりも大きくなれば、お得というわけです。
平均的な家庭で太陽光発電を入れた場合(約4kW)は、100万円以上の経済性があることが多いです。
ただ実は、「太陽光発電でお得になる人の割合はたった3割」という試算も環境省でなされています。
自身が導入した場合に経済性が出る条件かどうかはよく検討する必要があります。
災害対策になる
続いては、確実なメリットです。
太陽光発電を始めることで、停電時にも電気が使えるようになります。
そもそも日本は、基本的には停電がとても少ない国です。
上の図を見ていただくとわかる通り、例年日本の停電時間は1年間で30分にもなりません。
ただ、最近地震やそれに伴う大規模停電が多いと感じている人も多いのではないでしょうか。
2011年に発生した東日本大震災は記憶に新しく、「何かあったとき」の怖さを一番知っているのが日本人でしょう。そのとき、太陽光発電が効果を発揮するはずです。
経済産業省によると、住宅用太陽光発電の導入件数は2018年末時点で約246万件を突破し、2008年の約45万件と比較すると10年間で5倍超と急速に伸びています。太陽光発電は、節約や投資などの経済面においても、環境面においても非常に[…]
一条工務店の太陽光発電の特徴
それでは、一条工務店の太陽光発電について実際に見ていきましょう。
今回は、一条公務店のHPと、カタログを参考にお届けします。
※実際の金額や設置容量は、キャンペーン内容や各家庭によって異なります。
屋根一帯型の太陽光発電
一条工務店の太陽光発電は、「屋根一帯型」と呼ばれる種類の太陽光発電です。特徴は次の2点です。
- 見た目がスタイリッシュ
- 温度補正係数が悪化する
見た目がスタイリッシュ
通常の太陽光発電が、「架台」と呼ばれるものを屋根に取り付けて施工するのに対して、一条工務店の太陽光発電は、屋根そのものがソーラーパネルとなっています。
また、テスラのソーラールーフなどに比べると、パネルの見た目をしているため、太陽光発電をしていることは一目でわかりますね。
見た目に関しては、屋根と親和性の高いハウスメーカーならではの圧倒的なスタイリッシュさがあると思います。
「ソーラーパネルが屋根に乗っている見た目」が嫌な人にとっては、まさに救世主です。
「加重平均太陽電池モジュール温度上昇」が悪化する(発電ロス)
ただし、屋根一帯型の太陽光発電は、「温度上昇がしやすい」というデメリットがあります。一般的には、太陽光パネルは、温度が上がると発電量は少なくなります。
そこで、「温度補正係数」によってその調整を行うのですが、一般の架台によって設置するタイプに比べると、ロスが大きいとみなされます。
具体的な数値をご紹介しましょう。日本産業規格(JIS)では、発電量を推計するときに「加重平均太陽電池モジュール温度上昇」という数値を用います。通常は、この数値が低いほうが発電ロスが少なくなります。
JISの参考値では、以下のような設定値となっています。
タイプ | 加重平均太陽電池モジュール温度上昇 |
裏面開放形 (架台設置形) | 18.4% |
屋根置き形 | 21.5% |
屋根一体形 | 25.4% |
裏面密閉形 (建材一体形) | 28.0% |
一条工務店の太陽光発電は「屋根一帯型」だと思われますので、架台設置型に比べると7ポイント大きい値となってしまうことがわかります。
設置容量が多くなる
また、「屋根一帯型」の太陽光発電の特徴として、屋根の面積を余ることなく利用できます。
また、屋根そのものを太陽光発電システムに向いているように設計できます(南向き等)。
その結果、2018年の実績では平均搭載容量「10.81kW」を実現しています。これは、住宅用太陽光発電の平均の搭載容量の2倍以上です。
ただし、パワーコンディショナーの容量はそれ以下であることがほとんどです。そのため、パネル容量分の発電ができるわけではありません。このような仕組みは、「過積載」と呼ばれます。
発電量の計算に注意が必要なことと、太陽光発電の「補助金」は設備容量に対して出されるため、パネルの容量が増えてももらえる金額が多くならないことには注意が必要です。
パネルの性能は標準【変換効率18.7%】
一条工務店で使用されいてるパネルの情報を探すと、すべてのデータを手に入れるのがなかなか難しいというのが現状です。
手に入る数値をHPやカタログで探してみましたのでご紹介します。
高出力パネル??
一条工務店のカタログの中では、「高出力パネル」という紹介がされていますが、正直これは疑問です。
「従来のパネルと比べ」ということですので、自社内のパネルと比較しては高水準なのかもしれませんが、太陽光発電のプロからしてみると参考にならないデータです。
まず、パネル1枚当たり250Wというのは、そもそも意味のない数値です。なぜなら、パネル自体の大きさが大きければ、発電容量も大きくなるのは当然だからです。
しかも、他のメーカーのパネル容量は、1枚当たり300Wほどが多いため、何を言いたいかがわからない数値になっています。
本来パネルの良しあしを表現したいのならば、「変換効率」という数値が参考になります。
「夢発電」のパネルを調査
一条工務店のパネルについて調査を進めると、「夢発電システム」についての情報が手に入りました。
夢発電システムとは、つい最近まで一条工務店が太陽光発電システムにつけていた名前であり、現在のサービス「電力革命」とほぼ同じ内容であると推測できます。
夢発電システムでは、一条工務店グループの日本産業がパネルの製造を担っているそうです。
URLは「https://www.ichijo.co.jp/」から始まっています。一条工務店のドメイン内のリンクとなっていますので、信頼できる情報と思ってよさそうです。
さて、2020年5月25日現在では、ソーラーパネルについて次のような商品説明を手にすることができました。
重要な部分を色付けしてあります。
PVM-A00250 | PVM-A00240 | |
セル種類 | 単結晶シリコン | |
公称最大出力 | 250W | 240W |
公称開放電圧 | 35.5V | 35.5V |
公称短絡電流 | 9.27A | 9.14A |
公称最大出力動作電圧 | 28.9V | 28.2V |
公称最大出力動作電流 | 8.66A | 8.54A |
最大システム電圧 | 600V | |
外形寸法(縦型) | 1348mm × 992mm | |
外形寸法(横型) | 1016mm × 1324mm | |
質量 | 16 kg/枚 |
公称最大出力が、「250W」となっていますので、これが先ほどのカタログの数値と思ってよさそうです。また、「240W」のほうは、カタログと比較すると積雪地域仕様だと思われます。
- PVM-A00250 → 普通の太陽光パネル
- PVM-A00240 → 積雪地域仕様
さきほど、パネルの能力として重要な「変換効率」という基準を説明しました。実は、色付けした2つの項目を使って、変換効率を計算することができます。
- 変換効率 = 公称最大出力(W)× 100 ÷ モジュール面積(m2) ÷ 1000(W/m2)
この計算式を使うと、一条工務店の縦型のパネルの変換効率は「18.70%」となります。
パネル種類 | 面積 | 出力 | 変換効率 |
縦型パネル | 1.337m2 | 250W | 18.7% |
横型パネル | 1.345m2 | 250W | 18.6% |
縦型パネル 【積雪地域】 | 1.337m2 | 240W | 17.9% |
横型パネル 【積雪地域】 | 1.345m2 | 240W | 17.8% |
ネット上に書いてある一条工務店の変換効率の中には、古いデータを使っているものもあるため注意しましょう。
では、一条工務店のパネルの変換効率が、他のメーカーと比較して高いか低いかを見ていきます。
メーカー (品番) | 変換効率 |
東芝 (SPR-X22-360) | 22.10% |
GCL (GCL-M6/60 335W) | 20.60% |
ジンコソーラー (JKM345M-60H) | 20.45% |
トリナソーラー (TSM-DE06M 340W) | 20.20% |
パナソニック (HIT P255αPlus) | 19.90% |
カナディアンソーラー (CS1H-335MS) | 19.86% |
シャープ (NU-250AJ) | 19.20% |
一条工務店 (PVM-A00250) | 18.70% |
京セラ (KJ270P-5ETCG) | 18.50% |
ソーラーフロンティア (SFK185-S) | 15.10% |
多くの太陽光パネルの変換効率は、15~20%となっています。それを考えると、一条工務店の太陽光パネルの変換効率は特段低くも高くもないと言えます。
太陽光発電のパネルメーカーは、海外・国内共に非常にたくさんあります。そのため、どのメーカーにするべきかを決めるのは至難の業です。また、パネルメーカーは普段の生活に馴染みのないところが多いため、販売店が提案するメーカーが大丈夫なのか[…]
パワーコンディショナー(パワコン)
太陽光発電システムの仕組みでは、他にもパワーコンディショナー(パワコン)が重要です。
同じく夢発電で記載されているパワコンを見てみましょう。
EHF- S55MP3B-HR | EHF- S80MP4B-HR | EHF- S99MP5B-HR | |
定格容量 | 5.5kW | 8.0kW | 9.9kW |
定格入力電圧 | 300V | ||
入力回路数 | 3 | 4 | 5 |
最大入力電流 | 10.3 | ||
入力電圧範囲 | 0-450V | ||
定格出力電流 | 27.5 | 40 | 49.5 |
定格出力 (自立運転時) ※蓄電池あり | 5.5kW | ||
定格出力 (自立運転時) ※蓄電池なし | 1.5kW | ||
電力変換効率 | 96% | ||
絶縁方式 | トランスレス方式 | ||
消費電力 (夜間電力) | 10W以下 | ||
外形寸法 | 698mm×445mm×198mm | ||
質量 | 30kg | 33kg | 33kg |
「定格容量」が10kW未満ですので、もしも太陽光パネルを10kW以上載せる方は、先ほどもお伝えした「過積載」になります。
太陽光パネルの容量によってどのパワコンを使うかを選ぶことになるとは思いますが、パワコンの大きさやその他の機能は機種によって変わりません。
自立運転機能はしっかり搭載されているため、停電時にも電気を使うことができます。停電時にどれだけ電気を使えるかを表しているのが「定格出力」ですが、蓄電池なしで1.5kW、蓄電池ありで5.5kWとなっています。
これは、多くのパワコンと同等の機能となります。
カタログに記載されているのと同じ値のため、電力革命におけるパワコンは、この機種だと推測されます。
変換効率が96%というのも、悪くない数値です。JISの参考値が90%ですし、ロスが小さいパワコンです。
表示ユニットもついている
太陽光発電に人気のモニターも標準でついています。
使い心地については聞いてい見るのがよいでしょう。
また、「モニタリングサービス」を実施していて、アプリ上でシステム状況を確認することが可能です。
太陽光パネルや蓄電池の不具合が発生したら、リアルタイムで通知がくるなど、安心感があります。
蓄電池がつくのがポイント【電力革命】
現在の一条工務店の太陽光発電は、「電力革命」と題して「太陽光発電×蓄電池」のシステムを基本としています。
蓄電池のメリットデメリット
太陽光発電の蓄電池は、「災害対策」において大きな力を発揮します。
通常の太陽光発電だけでも停電時に電気は使えますが、蓄電池を追加することで2つのメリットがあります。
- 夜の停電時でも電気が使える
- 停電時に「同時に」使える電気の量が3倍以上になる
まず、太陽光発電だけの場合には、停電時に電気が使えるのは昼の間だけです。しかし、蓄電池があればためておいた電気を夜に使うことができます。
また、先ほどのパワコンの説明でもしましたが、パワコンの定格出力は蓄電池があると5.5kWとなり、蓄電池がない場合に比べて3倍以上の値となっています。
これにより、いつも通りの生活を送ることができます。
ただし、蓄電池にはデメリットが多々あります。
まず、値段が高すぎるということ。蓄電池の値段は、現在の半額以下にならないと経済的なメリットは全くありません。
一条工務店のカタログには、「電気代を抑える」「電気代がおトク」と書いてありますが、蓄電池の値段に対して抑えられる電気代は微々たるものです。
蓄電池分の費用が住宅価格にプラスされますので、その負担を認める必要があります。
そして、蓄電池の寿命が10年から15年で来てしまいます。そのときに100万円以上の交換費用が発生する可能性があることは覚えておきましょう。
太陽光発電の導入と共に検討されることが多い「蓄電池」ですが、そもそもなぜ必要なのか、どのような種類があるのかを詳しく調べたうえで購入を決めた方はどれくらいいるでしょうか。中には、「訪問販売で言われるがままに500万円以上....。[…]
一条工務店の蓄電池の性能
同じく、蓄電池の商品スペックは以下の通りです。
EOF-LB70-TK-HR | |
定格出力 | 7.04kWh |
実行容量 | 6.68kWh |
最大充電電力 | 5.5kW |
最大充放電電流 | 56A |
外形寸法 | 1070mm×580mm×459mm |
質量 | 130kg |
太陽光パネルが平均10kW以上なことを考えると、蓄電池の容量が少ないかなとは思います。ただし、次の理由が大きいため、ほとんど意味はないでしょう。
1年目から蓄電池の導入が必要
一条工務店のプランで最も残念なところは、1年目から蓄電池が必要というところです。
「太陽光発電システム×蓄電池」は、経済的に全くお得ではありませんが、それでもFITが終わる10年目以降であればまだましになります。
しかし、1年目から蓄電池を入れてしまうと、太陽光発電と組み合わせる意味は全くないですし、結局FITが終わる10年目以降に交換費用が発生してしまいます。
寿命がつきるまでのほとんどは「売電期間」のため、太陽光パネルから蓄電池に充電することはありません。先ほどの定格出力7kWというのも、パネルから充電することがないためまあいいかといった具体ではないでしょうか。
売電+節電で「450万円」お得に
一条工務店の「電力革命」によって、どれだけの効果があるのかを計算してみます。
ただし、「i-smile」のカタログの中でも「電力革命」自体の値段はわかりませんでしたので、もしも電力革命がこれくらいの値段だったらいいのにな。という数値を計算してみます。
25年間の総収入と総費用
項目 | 値 |
年間発電量 | 11,405kWh |
合計節電額 | 304万円 |
合計売電額 | 288万円 |
維持費用・交換費用 | 135万円 |
※ローン金利費用 | |
合計利益 | 457万円 |
- 発電量計算根拠
- ・地域:東京
・日射量:NEDO日射量データベースより月平均斜面日射量を利用
・方位角:0度
・傾斜角:30度
・日射量年変動補正係数:0.97
・経時変化補正係数:0.95
・アレイ回路補正係数 :0.97
・アレイ負荷整合補正係数 :0.94
・連系形インバータエネルギー効率:0.96
・最大出力温度係数:-0.45%/℃
・加重平均太陽電池モジュール温度上昇:21.5℃
・月平均気温:NEDO日射量データベースより
・標準太陽電池アレイ出力:10.81kW
・閏年:考慮しない
・過積載による出力カット:3%
- 節電額計算根拠
- ・自家消費電力量:使用電力量×(0.0117 × 10.81 + 0.2339)
・年間使用電力量:5,617kWh
・当初10年間:蓄電池は夜間電気による蓄電
・10年以降:蓄電池は太陽光発電による蓄電
・当初10年:東京電力「スタンダードプラン」から、「夜とく8プラン」に変更
・10年以降:東京電力「スタンダードプラン」
・当初10年の計算結果:年間77,395円節電
・10年目以降の自家消費率:90%
・10年目以降の計算結果:年間151,188円節電
- 売電額計算根拠
- ・売電電力量:発電量-自家消費量-蓄電ロス
・蓄電ロス:年間300kWh - ・当初10年間売電額:21円/kWh
・10年以降売電額:10円/kWh
・当初10年間売電額合計:197万円
・10年以降売電額合計:90.7万円
- 維持費用・交換費用計算根拠
- ・蓄電池交換費用:100万円×1回
・パワコン交換費用:20万円×1回
・メンテナンス費用:3万円×5回
計算根拠について詳しくは、「太陽光発電の総収入を計算する方法」をご覧ください。
合計で約450万円の収入がはいる計算となりました。そのため、もしも「電力革命10.8kWhシステム」の費用が450万円以下なら、経済的な利益を考慮しても悪くありません。
条件が悪くなると利回りは大きく変わる
ただし、今の条件はあくま1つの計算条件の場合です。条件が悪くなるとこれよりも利益額は少なくなります。ご自宅の電気の使用額が1.5万円以下の場合や、南向きに作れない場合などは気を付けましょう。
そして、もう一つ気を付けたいのが「利回り」の考え方。
もしも「電力革命」の費用が200万円だとすると、合計利益は450万円―200万円=250万円になります。これは、利回りで考えると「+125%」です。
電力革命の費用が300万円だとすると、合計利益は450万円―300万円=150万円になります。これは、利回りでは「+50%」と一気に下がってしまいます。
初期費用 | 利益 | 利回り |
200万円 | 250万円 | +125% |
300万円 | 150万円 | +50% |
お金をかりて太陽光発電システムを買う場合は、金利コストがのってきてしまいます。25年の金利を合計すれば大きい額になる可能性があります。
そのような場合には、「利益額」ではなく「利回り」で考るほうがむいているでしょう。今は金利が低いためそこまで差が出ないかもしれませんが、念のため気を付けてください。
初期費用が250万円よりも低いようでしたら、自信をもって買ってもいいと言えそうです。
パネルの交換・廃棄はどうなる?
1つ調べていて心配だったのが、一条工務店の太陽光発電は、「交換」「廃棄」ができるのかということです。
たとえば、次のような場合には交換や廃棄が必要になります。
- ボールが当たって壊れた
- 台風でモノが飛んできて破損した
- 寿命が来て動かなくなった
通常の太陽光発電であれば、交換は容易です。「リサイクル」市場もできつつあります。
しかし、屋根一帯型の場合は、一条工務店にしか交換や廃棄ができません。今回調べた限りでは、そもそも交換ができるかはわかりませんでした。
住宅の寿命は、太陽光発電の寿命よりも長いことがほとんどです。
そうすると、太陽光発電の寿命が来たから交換したいけど、実際にはできずに太陽光を無駄にするしかなくなった…となるかもしれません。
太陽光発電の寿命が来たらどうなるのか。破損したらどうするのか。しっかり聞いておいてください。
結論:一条工務店の太陽光発電(電力革命)はありかなしか
答えは、「一部の人はあり」になります。
では、どのような人にとってはありなのか。それは、次の3つの条件を全て満たす人です!
- 一条工務店で家を建てることが決まっている人
- 10kW以上で250万円~300万円以下の費用だった人
- 普通の太陽光発電ではなく、屋根一体型の太陽光発電が良い人
2番について、一条工務店でもシミュレーションを実施することになると思います。しかし、シミュレーションには様々な「都合のよさ」が含まれている場合があります。
もしも気になるようでしたら、第三者の視点でシミュレーションだけでもいたします。ぜひお声がけください。
3番目については、「太陽光発電をする目的」に関係します。太陽光発電をする理由が「お得」なのであれば、もしかすると建築が終わった後に、他の太陽光発電をしたほうが良いかもしれません。
「一条工務店で太陽光発電をするかどうか」だけではなく、「他の太陽光発電をしたらどうなるんだろう」という疑問も持っていただけたらと思います。
1社だけではなく、複数社での見積もりが成功へのカギ!
太陽光発電で損しないためには初期費用を下げることが重要です。
固定価格買取制度(FIT)の売電価格はどの販売店から購入しても変わりませんが、太陽光発電システムの価格は販売店によって大きく異なります。
メーカーが同じであれば太陽光発電システムの機能は同じですので、施工がしっかりしていて、価格を抑えている販売店を選ぶことが利益に直結します。
太陽光発電は、一括見積サイトにて複数社見積りをとって検討することが最も早く、やり取りも難しいものではありません。
数ある一括見積サイトの中でも、最低限トップ3であるソーラーパートナーズ【住宅用】、タイナビ、グリエネは全て見積り依頼をしましょう。
販売店の違いだけで数十万円は簡単に変わりますので、手間に対しての価値が非常に高い項目です。
できるだけ多くの情報を仕入れて、素晴らしい太陽光ライフとなるようにしましょう!