【再生可能エネルギー】太陽光発電が環境に良い理由と今後も伸びる理由

「持続可能性」や「SDGs」が注目されるようになり、再生可能エネルギーの需要がますます高まってきています。

この再生可能エネルギーの1つであり、その中でもとても優秀な発電方法が、太陽光発電です。

今回は、太陽光発電の環境側面に着目し、再生可能エネルギーの中でも優秀な理由と、今後も導入が伸びる理由をご紹介します。

再生可能エネルギーってなに?

再生可能エネルギーってなに?

私たちが普段使うエネルギーは、化石燃料によって作られる

普段私たちは、たくさんのエネルギーを利用して生活しています。

  • 自動車のガソリン
  • エアコン
  • ライト

さらに、普段は意識せずとも、私たちの身の回りにあるものは、たくさんのエネルギーによって作られています。たとえば、車を1台製造するのに必要なエネルギーは、約1000万kcal(豊田中央研究所 R&D レビューVol.3より)です。これは、4人家族が1年間に自宅で使う電力よりも大きい値です。

さて、では、これらのエネルギーが普段どのように作られているのか。その答えが化石燃料です。

車のガソリンも、私たちが使う電気も、石油や石炭といった化石燃料によって大部分が作られています。

日本の電気に注目すると、実に80%以上が化石燃料によって作られています。

日本の電源構成
日本の電源構成(資源エネルギー庁より)

私たちの地球には、たくさんの化石燃料が存在しています。化石燃料は、エネルギーとしてとても使いやすく、採掘するコストも貯蔵するコストも小さいため、圧倒的に優秀なエネルギー源です。

その化石燃料を有効活用することで、人間はとても便利な暮らしができるようになりました。

化石燃料には、3つのデメリットがある

しかし、そんな化石燃料にもデメリットがあります。近年は、これらのデメリットが注目されるようになりました。

産出国が限られる

特に日本で重要なデメリットが、「日本では取れない」ということです。ほとんどの化石燃料の産出国は、中東地域などに偏っています。

天然ガス埋蔵量(西部ガスより、資料もとBP)

その結果、各国の情勢によっては、エネルギーが手に入りにくくなったり意図的に価格を高騰させたりといった問題が発生します。

日本はほとんどのエネルギーを輸入に頼っているため、常に周りの動向を気にしなければなりません。

埋蔵量に限度がある

続いての問題点は、化石燃料には限度があるということです。

化石燃料は、もともと地球が数万年以上の月日をかけて作り上げました。しかし、その多くをここ数十年で使い果たそうとしています。使うのは一瞬だが、作るのには時間がかかる燃料なのです。

そのため、石油・石炭・天然ガスなどは、残りの埋蔵量が常に意識されます。今の私たちが豊かな生活をするためには欠かせませんが、その代わり将来の世代のエネルギー源がなくなっている。世代間の公平性が担保されません。

温室効果ガスを排出する

最後の問題点にして、一番有名なことは、化石燃料は燃焼時に温室効果ガスを排出するということです。

化石燃料自体は、もともと地球に眠っていたものですので、それを呼び起こして地上で使うと、地上の温室効果ガスがその分増える結果となります。

温室効果ガスの排出量と地球の温度上昇には、相関があるとされていますので、使えば使うほど地球の平均気温が上がります。

そして、地球の平均気温が上がれば上がるほど、海面上昇や干ばつ、異常気象などがもたらされ、人間に害する結果となるとされています。

  1. 化石燃料を使う
  2. 温室効果ガスを排出する
  3. 地球温暖化が進む
  4. 海面上昇や干ばつ
  5. 人間にダメージ!

人間の豊かな生活のために利用する化石燃料も、実はまわりまわって人間に害となってしまうのです。

再生可能エネルギーは、限度がなく温暖化物質も出さないエネルギー

そこで近年注目を浴びているのが、再生可能エネルギーです。

人間の生活にはエネルギーが欠かせませんが、そのエネルギー源として化石燃料を使うのではなく、「限度がなく」「温暖化物質も出さない」エネルギーを利用しようというわけです。

そうすれば、化石燃料が枯渇する心配をする必要もなくなり、世代間の公平性も担保されます。

太陽光発電は再生可能エネルギーの優等生

太陽光発電は再生可能エネルギーの優等生

そんな再生可能エネルギーの代表格であり、もっとも優秀なエネルギーが、太陽光です。

太陽光を利用して発電する太陽光発電が、なぜ環境に良いと言われるかを具体的に見ていきます。

太陽光を使うから、何度でも利用可能

太陽光は、毎日私たちの地球に降り注いでいます。そして、私たちがどれだけ利用しようが、明日も変わらず降り注いでくれます。

化石燃料が使ったら使った分だけ減るのに対して、太陽光は太陽の寿命が来るまではいくらでも使うことができます。

ただし、太陽光そのままでは人間は利用することができません。そこで、私たちが利用しやすい電気に変換するのが太陽光発電です。何度も利用できる太陽光を活用するからこそ、環境に良いと言われます。

温室効果ガスの排出量は、圧倒的に少ない

発電時に温室効果ガスを発生しない

続いて、太陽光発電は、温室効果ガスを排出する量が少ないという特徴があります。

地下から発掘したりせず太陽の光を使うので、発電時にはCO2やメタンを排出しません。そのため、どれだけ発電しても地球上の温室効果ガスは増えません。

製造時の化石燃料の利用もわずか

ただし、温室効果ガスの排出を考える上では、太陽光発電設備の製造や廃棄まで考える必要があります。

いくら発電時に環境にいいといっても、太陽光パネルを作るのに大量の化石燃料を使っていたら意味がないからです。

では、太陽光発電設備の製造や廃棄まで含めた環境負荷はどの程度でしょうか。

住宅用太陽光発電の環境負荷
住宅用太陽光発電4kWシステムの環境負荷(環境省より)

システムの種類によって値は変わりますが、温室効果ガスの排出量が大きいとされる単結晶シリコンの場合でも6,000kg-CO2 eqとわかります。

これは、太陽光発電を製造して廃棄するまでに、化石燃料を使い、CO2を6000kg排出しているというイメージで問題ありません。

さて、ではこのCO2が6,000kgというのは大きいのでしょうか。普段私たちが利用している電気で考えてみましょう。

太陽光発電システムの環境負荷
太陽光発電システムの排出量と戸建て住宅の排出量(電力の排出係数512g-CO2/kWh、戸建て住宅の電力使用量5617kWh、太陽光発電の設備利用率13%にて計算)

太陽光発電システム自体の排出量は、戸建て住宅のかたが1年間に排出するCO2の2倍以上となっています。しかし、太陽光発電を設置することで、普段使っている電力のうち、大部分が環境負荷がなくなります。(グラフ右。代替による控除も含む)

その結果、なんと住宅に太陽光発電システムを導入すると、3年間でCO2の排出量は元が取れる計算です。

3年間のCO2排出量

さらに、実際の太陽光発電の寿命は20年以上ともっと長いので、このあとはずっとエコな生活を送ることができます。

住宅用太陽光発電8棟で、東京ドーム1個分の森林に相当

最終的な太陽光発電の寿命まで考えると、太陽光発電でたくさんのCO2削減効果があることがわかります。

実際にこのCO2削減効果を森林と比較してみると、太陽光発電が8棟の場合の年間のCO2削減効果は、東京ドーム1個分の森林の年間のCO2削減効果に相当します。

私たちが太陽光発電を導入すればするだけ、森林を作っているのと同じ働きをするということです。

製造時や廃棄時までの環境負荷を含めても、とても環境にいい。それが太陽光発電です。

「再エネ」だけじゃない。太陽光発電が今後も推される理由

「再エネ」だけじゃない。太陽光発電が今後も推される理由

太陽光発電が環境に良いと言われている理由がお判りいただけましたでしょうか。現在の世界は、より環境にいい再生可能エネルギーの需要が高まり続けています。だからこそ、太陽光発電は今後も伸びることが期待されています。

しかし実は、太陽光発電が注目される環境側面のメリットはこれだけではありません。

今後の時代に重要となる、3つのポイントをご紹介します。

自家消費ができる

太陽光発電システムは、場所の制約が少ないという特徴があります。

そのため、「電気を使う場所で、電気を発電できる」という大きなメリットがあります。

逆に、風力発電なども再生可能エネルギーの1つの形態として注目されていますが、大きな設備が必要であり、開かれた土地の多い北海道や、洋上地域に集中します。

その場合、電気を作っても、電気を利用する場所まで運ばなければなりません。そして、そのためには、電線の設備をつくったりしなければならず、環境負荷もお金もかかります。

太陽光発電は、自分で作って自分で使うことができるからこそ、注目されているのです。

すぐに導入できる

もう一つのポイントは、太陽光発電は、システムが簡単で、小回りが利くということです。導入しよう!と考えたら、数か月で太陽光発電を始めることができます。

しかし、他の再生可能エネルギーでは、このような小回りはききません。

開発の準備をして、大掛かりな工場を作り、数年かけてやっとのことで発電ができるようになるのです。

環境分野や技術分野は、日々情勢が変わっていきます。そのため、新しい技術ができて、この方法でするべきだ!とわかったら、その結果をすぐに反映できれば一番です。

逆に、時間がかかってしまう場合、昔は良かれと思っていたのに、完成したときには不正解になってしまっていたなどということも起こりえます。

太陽光発電は、比較的システムが簡単で、大きさも小さいので、すぐに導入できるというメリットがあるのです。

環境に良いのにもかかわらず、お得

最大のポイントは、太陽光発電は「お得である」。これにつきます。

環境自体のメリットとは直接的には関係ありませんが、環境問題を解決するうえではとても重要です。

なぜなら、環境にいいほとんどのことは、「環境にいいけど、損」だからです。

現在の太陽光発電は、まだFIT等補助金に支えられている状態ではありますが、今後数年のうちに、補助金がなくても「やらなければ損」の状態がやってきます。

実際に、住宅用太陽光発電の売電価格は、私たちが普段買う電力価格より低下しており、自家消費をするなら、太陽光発電をいれないと損の状態になっているのです。

さらにまだ大きな補助金もある状態ですので、太陽光発電が気になる方は、一度太陽光発電のお得さを知っておくのもいいでしょう。

 
みんたい君
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まとめ

「再生可能エネルギー」「太陽光発電」に注目し説明しました。エネルギーの今後の動向には、環境側面を抑えておくことが欠かせません。以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。

  • 再生可能エネルギーは、化石燃料と異なり限度がなく、環境負荷もない
  • 太陽光発電は、再生可能エネルギーの中でも優等生
    • 住宅用太陽光発電は、3年未満で壊さない限りは環境にいいエネルギー
    • しかも、お得などのメリットもある
    • 今後も需要はたくさん。伸びていくことが予測される。
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