電力会社への売電の仕組みとは?わかりやすく解説します

  • 2020年2月21日
  • 2020年5月21日
  • 売電

なぜ電力会社は電力を買い取ってくれるのか《固定価格買取制度(FIT)》

そもそも、なぜ電力会社が太陽光発電で発電した電力を買い取ってくれるのかご存知ですか?

結論から言うと、「国が法律で約束しているから(固定価格買取制度)」です。

「固定価格買取制度(FIT)」とは、再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを義務付ける制度です。

ちなみに「FIT」は「Feed-in Tariff(フィードインタリフ)」の略で、対象となる再生可能エネルギーとは「太陽光」、「水力」、「風力」、「地熱」、「バイオマス」です。

固定価格買取制度には「余剰売電」と「全量売電」という2種類の売電方法がありますが、10kW未満の太陽光発電の場合は「余剰売電」のみが対象となります。

  • 余剰売電・・・太陽光発電で発電した電力を自宅などで自家消費し、余った電力のみ電力会社へ売ること
  • 全量売電・・・太陽光発電で発電した電力をすべて売ること

住宅用太陽光発電の平均容量は4.4kW程度となっていますので、ほとんどの方が余剰売電の対象となります。

10kW未満の買取期間は10年間で、現在の買取価格は21円/kWhとなっています。

電力会社への売電の仕組み《発電後の流れ》

電力会社への売電の仕組み《発電後の流れ》

①太陽光パネル

太陽光を利用して電力を発電します。

太陽光パネルがどのような仕組みで電力を生み出しているかは以下をご覧ください。

②接続箱

屋根に太陽光パネルは大きな一枚を設置するのではなく、複数のパネルを設置します。

接続箱はその複数の太陽光パネルで発電した直流の電気エネルギーを1つに集める機能を持っています。

③パワーコンディショナ

太陽光パネルで発電された電力は直流の電力であり、そのまま通常私たちが利用できません。

パワーコンディショナは直流電力を私たちが利用できる交流電力に変換します。

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④モニター

売電・自家消費量などの発電状況を確認することができます。

これがあることで節電意識が芽生えて電気の無駄遣いが減ったという方も多いです。

⑤分電盤

分電盤はブレーカーとも呼ばれ、重要な役割を担っています。

「ブレーカーならもう家についてるよ」という方もいると思いますが、太陽光発電専用の分電盤が用いられることがほとんどですので覚えておきましょう。

この分電盤が余った電力を電線へ逆流(電力会社へ送電すること)することで売電を可能にします。

この性能を逆潮流と言います。

また分電盤は電力会社から送電される電力と太陽光発電によって発電した電力を集約しつつ、使い分けることもできます。

⑥電力量計(メーター)

太陽光で発電した電力がどれだけ売電できたかの確認する売電メーターと、夜などに使う電気をどれだけ電力会社から購入したかを確認する買電メーターがあります。

⑦変圧器

低圧の電流を高圧へ変換します。

実際に固定価格買取制度(FIT)による売電を開始するまでには2つの申し込みが必要

実際に固定価格買取制度(FIT)による売電を開始するまでには2つの申し込みが必要

実際に固定価格買取制度(FIT)による売電を開始するには2つの申し込みが必要になります。

ちなみにこの2つの申請は販売会社が代わりにやってくれる場合が多いので、安心してください。

①電力会社への接続申し込み・・・2週間~3ヶ月

簡単に言うと、余った電力を売って、夜間など足りない場合は電力を買うという契約です。

電柱等の電力会社の配線設備と接続することを系統連系といい、これを行わないと売電することはできません。

②資源エネルギー庁への事業計画認定の申請・・・1~3ヶ月

固定価格買取制度(FIT)を適用してもらうための申請申し込みです。

この申請は電力会社との接続申し込みをすることが前提になっていますが、事業計画認定までに完了していれば問題ありません。

あなたの家にも太陽光発電

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この記事では太陽の光による発電から売電までの流れ、売電のために必要な申込などについて解説してきました。

電気代の節約や投資としても魅力的な利回りだけでなく、住宅用太陽光発電にはさまざまなメリットがあります。

複数の販売店を比較しながら、あなたの家にも太陽光発電の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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