太陽光発電の自家消費メリット&デメリット|騙されないポイント

太陽光発電において、重要なポイントである「自家消費」や「自家消費率」。得に最近は、自家消費率を上げる「自家消費型」の太陽光発電が注目を集めています。

どうして自家消費が注目されているのか?どんなメリットがあるのか?そして、本当に自家消費をするほうが良いのか?

あまり言われない自家消費の「デメリット」にも着目し、注目をあびるポイントを解説します。

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自家消費とは

自家消費とは

自家消費とは、太陽光発電で発電した電気を、自分の家庭で使うことです。

それに対し、太陽光発電で発電した電気を電力会社に売ることを売電と呼びます。

電気の使い方特徴
自家消費・普段の電気のように使う
・電気代が安くなる
売電・電力会社に売る
・電気を売ったお金がもらえる

自家消費の特徴は、毎月の電気代が安くなることです。

普段私たちが電気を使うときは、電力会社から電気を買っています。しかし、自分で作った電気を使う場合には、電気代がかからなくなります。

それに対して、売電は、つくった電気を電力会社に売ってしまいます。電気代が安くなることはありませんが、その代わり毎月電気を売ったお金が口座に振込まれます。

重要なのは、太陽光発電で発電した電気は、自家消費をするか売電をするかのどちらかということです。

そのため、自家消費が増えると売電が減り、自家消費が減ると売電が増えます。

では、自家消費は多いほうがいいのか、少ないほうがいいのかどちらでしょうか?その判断のために、自家消費のメリットとデメリットを見てみましょう。

自家消費のメリット

メリット

売電額よりも節電額が大きくなる

売電金額:固定価格買取制度買取価格(経済産業省)より
買取金額:令和2年度の調達価格等に関する意見(同)より

現在、固定価格買取制度の売電金額の値段(上図の青色)は、どんどんと値段が下がっています。それに対して、電気を買う値段(上図の赤色)はどんどんと上がっています。

2020年の固定価格買取制度の金額は21円/kWhですが、2018年の電力金は平均で税込み27円/kWhです。

電気の価値をそれぞれ今の通りとして、100%自家消費をした場合と、100%売電をした場合の収入額を考えてみましょう。ただし、発電量はどちらも1,000kWhとします。

項目自家消費100%売電100%
発電量1,000kWh1,000kWh
電気の価値
27円/kWh21円/kWh
合計収入27,000円21,000円

自家消費を多くしたほうが、それだけ実質的な収入が多くなることがわかります。

売電価格が下がったため自家消費が注目された

数年前であれば、売電金額の値段は高く、売電をしたほうがお得でした。そのため、できるだけ自家消費を少なく、売電に回すことが戦略でした。

しかし、売電価格の値下げが進んだ結果、自家消費のお得になる世界がやっとやってきたのです。

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FITが終わるとさらに売電価格が低くなる

そして、固定価格買取制度(FIT)で定められた10年の期間が終わると、さらに売電金額は低くなります。

もしも売電金額が10円/kWhになれば、自家消費との違いは2倍以上です。

項目自家消費100%売電100%
発電量1000kWh1000kWh
電気の価値
27円/kWh10円/kWh
合計収入27,000円10,000円

そのため、FITが終わってしまう10年以降には、より自家消費のメリットが増すと考えられます。

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次の戦略

最近注目されているのは、FITが終わる人が増えるから

近年太陽光発電の「自家消費」が注目されているのは、FITが終わる人が増えているからです。

FIT制度は、2009年に始まった制度です。そのため、10年後である2019年から少しづつ終了する人が出てきます。

このような人たちのお得な電気の使用方法として自家消費が注目されています。

電気代の変動を気にしなくてよくなる

自家消費のもう一つのメリットは、電気代のリスクが少なくなることです。

たとえば、毎年1万kWhの電力を使う工場を考えましょう。

2020年2021年2022年
使用電力量1万kWh1万kWh1万kWh
電気単価20円/kwh15円/kWh25円/kWh
電気代20万円15万円25万円

2020年の電気代は、1kWhあたり20円だったので、合計で20万円でした。翌年は電気単価がさがり、同じ使用量でしたが15万円で済みました。しかし、さらに翌年、今度は値段が跳ね上がり、合計は25万円になってしまいました。

使う電気の量は同じでも、電気代が毎年変わってしまいますね。

では、ここに太陽光発電×自家消費を入れてみましょう。

2020年2021年2022年
使用電力量1万kWh1万kWh1万kWh
自家消費量1万kWh1万kWh1万kWh
電気単価20円/kwh15円/kWh25円/kWh
お得額20万円15万円25万円
電気代0円0円0円

毎月の自家消費量が1万kWhであれば、使った電気は全て太陽光発電で発電した電気です。

そのため、電気代は全くの0になります。

ポイントは、電気単価がいくらになろうが、電気代は必ず0になるということ。「お得額」としては変動がでてしまいますが、いくら電気代を払うかという観点では、むしろリスクは少なくなるのです。

自家消費のデメリット

デメリット

自家消費が増えると自家消費の価値が下がる

「自家消費が多いほうがお得」に騙されないようにしないといけないのは、電気の単価は一定ではないということです。

先ほどは、節電収入の出し方を、27円/kWhで一定としていました。

しかし、本当は違います。東京電力の電気の値段がどのように決まるかを見てみましょう。(スタンダードSプランの場合)

使う電力(下限)使う電力(上限)電気単価
0120kWh19.88円
121kWh300kHh26.46円
301kWh30.57円

電気は、使わないほど単価が安くなっていきます。

つまり、自家消費に回す量が増えていくと、削減できる電気の単価も小さくなっていくのです。

このことを理解するために、次の内容を考えてみましょう。

Aさんのご家庭の自家消費率を、50%から100%(2倍)にあげます。そのとき、節電額は何倍に増えるでしょうか。
【Aさんのご家庭】
・ひと月の電気の使用量は、300kWh
・ひと月の太陽光発電による発電量も、300kWh
・東京電力のスタンダードSプラン

ただし、電気代の基本料金や再エネ賦課金は考慮しません。

太陽光発電なし太陽光×50%太陽光×100%
使用電力量300kWh300kWh300kWh
自家消費量0kWh150kWh300kWh
買う電力量300kWh150kWh0kWh
電気代7,148円3,179円0円
節電額3,969円7,148円

答えは、1.8倍です。

節電価値は、2倍にはなりません。自家消費率が上がるたびに、電気の単価は下がることに注意する必要があります。

そもそも、東京電力の電気料金の仕組み自体が、一般的な太陽光発電に向いている仕組みです。無理に自家消費を上げることをせずともお得になりやすいプランになっています。

もしも自家消費をあげるのであれば、自分の太陽光発電にあった電気料金プランに変えるのをお勧めします。

「自家消費」を勧める会社の中には、電気単価を一定にしているところがたくさんあります。騙されないようにしましょう。
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結局は自家消費が少ないほうがお得

続いてのデメリットは、「自家消費量を増やす」ことに躍起になって、結局損をしてしまう可能性があることです。

たとえば、次の2つのパターンを考えてみます。

  • 普通に生活した場合
  • 自家消費率を上げるために、昼にたくさん電気を使った場合
普通の生活昼にたくさん使う
昼の電気の使用量1万円2万円
夜の電気の使用量1万円1万円
自家消費率30%60%
節電額0.8万円1.6万円
合計電気代1.2万円1.4万円
売電額1万円0.6万円
実質電気代0.2万円0.8万円

自家消費は2倍になっていますが、結局の電気代(電気代ー売電金額)は逆に6千円も大きくなってしまっています。

「自家消費が少ない」とは、言い換えれば電気をしっかり節電していることを意味します。

もしも、自家消費を増やしたいからと言って電気の使用量を増やしたら、それこそ無駄なことです。

変にとらわれない過ぎないことが重要です。

自家消費と売電のバランスを取ろう

現在、もしもお金をかけないのであれば、自家消費のメリットはデメリットを上回っています。

ただし、

  • 自家消費を増やすためにお金を使う
  • 自家消費を増やすために電気を使う

この2つは、意味がありません。

自家消費は、あくまで「普通に生活した時に」意味のあるものです。自家消費と売電のバランスを無理に崩さないことが大切です。

そして、もしもそのバランスを崩すのであれば、綿密な計算が必要になります。

例えば、さきほどお伝えしたように、電気力会社のプランによっては自家消費は増えれば増えるほど価値がなくなります。

このような計算が可能なシミュレーションを選ばなければ、自家消費率は増えたけれど、結局収入は減ってしまします。

自家消費、そして太陽光発電の本質を見極めて、お得な太陽光発電生活ができるようにしてください。

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