太陽光発電には注意すべき事項がいくつかあります。
中には、よく検討もせずに導入を決めたがために、後悔をしてしまう方もいます。
資源エネルギー庁によると、2018年度の太陽光発電の相談件数は2,922件(導入件数は146,640件)にのぼり、一定数後悔をしている方がいるのがわかります。
この記事ではそんな後悔をなくすため、設置後に気付きやすい失敗例とその対策について解説していきます。
①高額な費用で設置してしまった
太陽光発電は頻繁に購入するというものではないため、相場観がわからないという方も多いのではないでしょうか。
太陽光発電の初期費用は非常に重要な要素であり、長期運用における収支に大きな影響を及ぼします。
しっかり発電はしているのに、初期費用が高額であるがためにトータルの収益が全く残らないという方もいるようです。
契約後、クーリングオフ期間が過ぎてしまうと基本的に対応が難しいため、導入前に特に注意が必要な項目です。
よくあるケースは訪問販売の言われるがままに契約してしまったというもの。
訪問販売でも良心的な業者はありますが、中には他の情報がないのをいいことに高額な費用で契約させる業者もあるようです。
複数社比較して検討しよう!
先述した訪問販売による高額契約に陥るのは、他と比較する時間が与えられないためです。
訪問販売でもその場では決めず、他社と比較しながら検討すれば問題が発生するリスクはかなり減ります。
またネットによる営業をおこなっている会社であっても、一括見積やアフィリエイトを利用した広告の場合、そこに多額の広告費がかかっており、その負担が顧客にのしかかっている可能性もあります。
ご自身なりにネットで調べて、直接連絡を取って見積もりをしてもらう等の方法をお勧めします。
公的なデータで相場観を知ろう!
経済産業省調達価格等算定委員会が太陽光発電システム費用を公表しており、これが信頼できるデータの一つになります。
このデータによると2019年度における太陽光発電システム費用は32.1万円/kWです。 つまり5kWの場合、約160万円程度が平均的な相場になります。
補助金の確認をしよう
太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーは、気候変動問題に対する解決策の一つとして世界中で促進されています。
日本においても国全体で進めていくべきこととして、地方自治体などが太陽光発電の導入に補助金を出している場合もあります。
補助金の内容は地域や条件によって異なるため、導入前にご自身に該当する補助金がないか事前に確認しておきましょう。
②想定していた収支とかなりずれてしまった
意外と多いのが、想定していた収支とかなりズレがあるというもの。
太陽光発電の発電量は天候に左右されるため、ある程度ずれてしまうのは当然ですが、年間ベースでみるとそこまで大きな差はありません。
その原因はもっと違うところにあります。
それは「都合の良い条件を用いてシミュレーション結果を出している」というものです。
例えば、メンテンナンス費用やパワーコンディショナーの交換費用をシミュレーションに考慮していなかったり、将来の電気代を大きく上がる前提で算出しているケースがあります。
そのような計算根拠を基に算出されたシミュレーション通りにいくはずもなく、後悔へとつながってしまいます。
信頼のできるシミュレーションを利用することが重要
とはいえ、太陽光発電を設置するうえでシミュレーションはとても重要です。
そんななか、信頼のおけるシミュレーションを選ぶコツは、①計算根拠を示しているか、そして②その根拠が現実性のあるものかということです。
当サイトのシミュレーションは上記項目はもちろん満たしたうえで、各状況に合わせた詳細設定も可能です。
完全無料なので、是非利用してみてください。
さらに詳しい設定がしたい場合はお問合せいただければ、pro版にてシミュレーションいたします。
こちらも無料ですので、お気軽にご連絡ください。
③保証期間を確認していなかった
太陽光発電は長期に渡り利用するものなので、保証期間も重要です。
各メーカーや販売店によって保証期間が異なります。
一般的に太陽光パネルの寿命は20~30年、パワーコンディショナーの寿命については10~15年と言われています。
保証に関して言えば、太陽光パネルは10~15年程度、パワーコンディショナーは10年の場合が多いです。
太陽光パネルと比較するとパワーコンディショナーの寿命は短いため、パワーコンディショナーの保証期間は特にできるだけ長いものを選びましょう。
例えば、パナソニックのパワーコンディショナーは単体購入でも15年無償保証と長い保証がついています。
その他、施行原因で生じた不具合に対応する施行保証の期間や、施工店によってはメンテナンス無料の場合もありますので確認しておきましょう。
④反射光・パワコン音等の隣人トラブル
稀に発生するのが、反射光やパワーコンディショナーにより生じる隣人トラブルです。
基本的にあまり気にする必要はありませんが、その原因を確認しておきましょう。
太陽光パネルの反射光
太陽光パネルにあたった光が近隣の家に反射し、まぶしさや室温の上昇が発生する可能性があります。
しかし、この状況になるのは主に北面設置した場合です。
その原因は南側から太陽光が差し込むと斜め下向きに光が反射してしまうためです。
そもそも北面に太陽光パネルを設置するケースは少ないですが、覚えておきましょう。
太陽光発電における反射光トラブルの原因と対策について詳しく知りたい方はこちら
パワコン音によるトラブル
パワコンは屋外と屋内のタイプがあり、屋外に取り付ける場合かつ隣人の方が音に敏感な場合は注意が必要です。
基準としてはパワコン音が40db以下のものを選びましょう。
40dbは静かな昼間の住宅街程度の音ですのでほとんどの方が気にならないでしょう。
また夜は停止しているのでこの点を気にする必要はありません。
まとめ:太陽光発電は導入前の検討が大事
ここまで太陽光発電の代表的な失敗例をあげてきましたが、太陽光発電は問題なく導入を行えば「経済メリットもあり、災害対策にもなり、環境にも良い」素晴らしいものです。
そのために必要なのは正しい業者選びです。
後悔のない太陽光発電導入とするために、よく検討・相談したうえで導入するようにしましょう。
みんなの太陽光発電では、お客様の利益にならない太陽光発電は一切いたしません。
実地調査のうえ、もし太陽光発電に合わない状況であればしっかりその旨お伝えします。
まずは簡単なシミュレーションから始めてみてはいかがでしょうか。
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