太陽光発電はやめたほうがいい?主な理由とリアルな実情5選

太陽光発電を検討するしていることを周囲の方に伝えると、「やめたほうがいいんじゃない?」と言われることがあります。

その中には新聞やニュースで一度見た内容をなんとなく捉え、そう答えてしまう方も多いようです。

メリットも多い太陽光発電をそう周りの方に言われてたことで簡単に止めてしまうのは非常にもったいない話です。

一方、太陽光発電にもメリットだけでなく、デメリットや本当にやめたほうがいい状況も存在するため、導入を検討する方が注意する観点を把握することが重要です。

この記事では、太陽光発電をやめたほうがいいと言われる理由とその実情、また導入を避けるべき条件などについて解説していきます。

「太陽発電はやめたほうがいい」と言われた主な5つの理由とその実情

「太陽発電はやめたほうがいい」と言われた主な5つの理由

売電価格が下がっているから利益が出ない

この売電価格が理由としてあげられるもののうち、最も多い理由です。

太陽光発電は固定価格買取制度(FIT)により、10年間一定の売電価格で電力会社が発電した余剰電力を買い取ってくれます(10kW未満)。

太陽光発電設置者にとって、経済性という観点で見たときの主なメリットはこの売電と自家消費による電気代の節約であるため、その売電価格は重要な要素の一つです。

それではその住宅の場合の売電価格はどのように推移しているのでしょうか。

2023年度単価は現段階想定

ご覧の通り、2009年と比較すると約3分の1になっています。

例えば、2009年に太陽光発電を設置した人が現在毎年21万円の売電収入を得ているとすると、今から設置する人は同じ電力量を売電しても7万円の売電収入となってしまいます。

一方、「利益」というのは収入だけでなく、それにかかるコストも考慮に入れる必要があります。

というのも、太陽光発電のシステム費用も同様に年々大幅に下がり続けています。

むしろ太陽光発電のシステム費用が下がっているから、売電価格を下げているという方が正しいかもしれません。

それは太陽光発電にかかるコストや電気代の推移等を考慮し、利益が同じくらいになるように調整して価格を決めるというのが売電価格の仕組みだからです。

そのため確かに売電価格自体は下がっているため印象としても大きくマイナスに捉えられがちですが、実際は利益率はそこまで変わらず、むしろ初期費用を安くローリスクで始められるようになったと言えます。

シミュレーション結果と実際の収益が大きく違うことがある

2つ目は「シミュレーションと実際の収益は大きく違うから全く信用できない」というものです。

まず、設置前のシミュレーションと100%マッチするという可能性はほぼゼロと認識しておいて問題ないでしょう。

それは太陽光発電は天気に左右されるという大前提があるため、完全にピッタリあうということは基本的に考えられません。プロの気象予報士も予想を外れてしまうことは多々あるのです。

しかし、日や月ごとではなく、年単位や5年、10年といった長期で考えた場合、地域ごとの平均的な日射量の範囲や各種機器のロスはすでにデータがあり、想定より大きく離れることはそこまでありません。

つまり、シミュレーション結果と大きくかけ離れてしまうのにはもっと別の理由があります。

それは販売会社の「認識不足」や「悪意」によるものです。

特に、以下のようなシミュレーションなどには注意が必要です。

  • 地域ごとの日射量ではなく、単純な日射時間だけで計算されている
  • 設置条件(方位角、傾斜角、地域)の設定が相違している
  • メンテナンスや点検などのランニングコストが考慮されていない
  • 実際の日射量データとはかけ離れた数値を用いている
  • 各家庭の電力プランに合わせた単価設定がされていない
  • 将来の電気代が想定されるよりも大きく上がる前提の設定がされている
  • 各太陽光発電機器における発電ロスが考慮されていない
  • 機器の劣化が想定されていない
  • 影の影響を考慮していない

こうのようなシミュレーションを用いると、実際の設置後の結果と大きく異なる可能性が高まります。

中にはわざとメリットを実際よりも大きく認識させて実績に繋げようとする販売店がありますので気を付けましょう。

反射光による隣人トラブルの可能性がある

2014年にニュースでも取り上げられたのが太陽光発電の反射光トラブルです。

テレビで放映されただけあり、印象に残っていたことから太陽光発電自体をやめたほうがいいという認識を持ってしまった方もいるようです。

このテレビで放映されたケースは住宅ではなく野立ての場合であることに加えて、太陽光発電が原因で反射光トラブルになるのは非常に稀です。

また、販売店が太陽光パネルの設置を設計する際、反射についても考慮したうえで問題が生じないように設計します。

反射光について認識していない販売店はさすがに多くないと思いますが、心配であれば設置する際にしっかりその点に問題がないか質問したり、自身で計算してみましょう。

気を付けるべきは太陽光パネルを北面にするケースです。

北面設置の太陽光パネルの反射光は地上に向かいやすいため、隣人の家の中まで光が差す可能性が高まります。

そもそも発電量が少なくなる北面設置は基本的に行いませんが、北面しかない場合は検討をすることもあるでしょう。

メーカーとしては、事前同意書を記入すれば北面をOKにしているところも多いですが、実際に近隣の方とトラブルになった場合の対応は自身で行う必要があります。

北面に設置をする際は、近隣に影響がなさそうか、影響が出そうな場合は近隣の方が神経質な人ではないか、事前に反射光の可能性を伝えてみる等々について検討するようにしましょう。

雨漏りが発生する場合がある

住宅用太陽光発電は屋根に穴を開けて太陽光パネルを設置する施工方法がほとんどなので雨漏りが起きてしまう可能性はゼロではありません。

しかし、ほとんどの場合が施工業者の技術不足や雑な仕事によるものです。

中には、防水に用いるコーキング材を使わなかったり、安いものを使っているのではないかという方にもいますが、住宅用太陽光発電システムはメーカーからシステムでまるごと仕入れを行う会社が多いため、販売会社がコーキング材をごまかす可能性は低いでしょう。

施工については販売店が委託する施工店が行うケースが多いですが、雨漏りに関しては施工店の経験や実績が重要です。実際に取り付けるのは営業ではなく、あくまで施工店だからです。

販売店が昔からある会社でも、施工店が普段はあまり太陽光発電の設置は行っていないといったケースもあります。

販売窓口は販売店であるため施工店の会社名や会社概要については聞かない場合も多いですが、心配な場合は確認してみましょう。

太陽光発電の施工はメーカーが定めるマニュアル通りに行うことができるため、施工担当の人柄や姿勢がより重要です。

現地調査時の対応をよく観察して、丁寧に施工してくれそうか、アフターフォローも問題なさそうかを判断しましょう。

また、どのような施工が原因で起こるかや保証についてなどの太陽光発電における雨漏りトラブルについての知識も持っておきましょう。

未然に防げるケースもたくさんあります。

太陽光発電は逆に環境に悪い

太陽光発電は発電時に温室効果ガスを排出しない環境に良い発電方法ですが、以下の理由から太陽光発電はむしろ環境に悪いからやめたほうがいいと言われてしまうことがあるようです。

  • 太陽光発電システムを製造するときに二酸化炭素を排出している
  • 森林伐採

まず1つ目の製造時の二酸化炭素排出については、総合的に見る必要があります。

つまり、製造・使用・廃棄までのトータルの環境負荷を太陽光発電を導入したときとしない場合を比較する必要があります。太陽光発電がなかったら、火力発電に頼らざるを得ないのです。

確かに太陽光発電システムの製造するときには基本的に化石燃料を利用し二酸化炭素を排出しますが、その量はそこまで大きいものではありません。

具体的には、太陽光発電システム自体の二酸化炭素の排出量は約3年の運用で元が取れてしまう計算です。

太陽光発電は長期の運用になりますので、総合的に見て太陽光発電を導入していない家庭よりも圧倒的に環境に良いです。

2つ目の森林伐採については、産業用と住宅用の太陽光発電を全て一緒くたにしてしまっています。

住宅用太陽光発電の場合は多くの方がイメージするように屋根の上に設置するケースがほとんどで、新たに土地の造成等は基本的に行いません。

つまり、現在既にあって、ただ未だ活用できていない場所(屋根)を利用しますので、森林伐採とは無縁と言えます。

一方、産業用太陽光発電が全て環境に悪いのかと言えばそうではありません。

環境省の資料によると、環境に問題や懸念があるとされた認定済み大規模太陽光発電は全体の1%未満で、ほとんどの場合は問題ないとされています。

その1%未満も決して軽視をすることはできないですが、1%未満の案件ばかりを報道メディアが大きく取り上げ、あたかも太陽光発電全体が環境にむしろ悪いという認識を持つことは明らかに間違いです。

とはいえ、産業用太陽光発電への投資などをおこなう際は、しっかり個別に太陽光発電がもたらす効果と環境負荷を総合的に考えてみましょう。

こんな場合もやめたほうがいいかも?個々の状況を検討しよう

こんな場合もやめたほうがいいかも?

そもそも屋根が小さすぎる

太陽光発電は一般的な住宅にて適正価格で設置すれば、損する可能性は低いです。

しかし、太陽光パネルを設置できる面積が少ない場合、費用倒れになってしまう可能性があります。

それは設置容量と必要な費用がそのまま比例しないことが多いためです。

設置できる容量が減れば発電量も当然減りますので、収入源はそのまま減るのにかかるコストはそれほどは減らない状況が生まれます。

個々の状況においてもコストに対して得られる利益に合理性があるのかを判断する必要です。

このような観点からも事前にシミュレーションを行うことは非常に重要です。

屋根の形や家の構造が複雑

総面積は広くても屋根の形が複雑な場合、太陽光パネルのサイズがうまくはまらず、総容量が思ったよりも小さくなってしまう場合があります。

また施行についても工程や用意するものが増え、通常よりも施工費用がかさんでしまうこともあります。

具体的な費用の算出は現地調査が必要になりますので、その額をもとに判断する必要があります。

訪問販売による営業から契約を行う際は必ずその日のうちにはせずに、現地調査をしっかり行ってから決めるようにしましょう。

太陽光発電で「損しない」ためにできること

太陽光発電で「損しない」ためにできること

太陽光発電に詳しくなる

太陽光発電はあまり何回も繰り返し取り付けるものではないので、業者と消費者間で情報の非対称性が多い商品です。

訪問販売員に言われるがまま、良く調べもせずに当日契約をしてしまい、後悔してしまうというパターンもよく目にします。

しかし、自身が太陽光発電について詳しくなることで損しにくくなるだけでなく、トラブルにも合いにくくなります。

特に、以下のような特に知っておくべきことはチェックしておきましょう。

知ればするほど太陽光発電の設置が成功に繋がる可能性が高まります。

販売店選びを重要視

太陽光発電で損しないためには初期費用を下げることが重要です。

固定価格買取制度(FIT)の売電価格はどの販売店から購入しても変わりませんが、太陽光発電システムの価格は販売店によって大きく異なります。

メーカーが同じであれば太陽光発電システムの機能は同じですので、施工がしっかりしていて、価格を抑えている販売店を選ぶことが利益に直結します。

太陽光発電は一括見積サイトにて複数社見積りをとって検討することが最も早く、やり取りも難しいものではありません。

数ある一括見積サイトの中でも、最低限トップ3であるソーラーパートナーズ【住宅用】タイナビグリエネは全て見積り依頼をしましょう!

販売店の違いだけで数十万円は簡単に変わりますので、手間に対しての価値が非常に高い項目です。

できるだけ多くの情報を仕入れて、素晴らしい太陽光ライフとなるようにしましょう!

NO IMAGE

屋根に降り注ぐ太陽光の価値は?

毎月、約8,000

あなたは、いつまで無駄にしますか?